【実話に基づく映画】『大統領の執事の涙』<ネタバレなし>の あらすじ ・キャスト・感想

こんにちは 映画案内人 もすりんです。

今回は2013年の映画『大統領の執事の涙』のご紹介です。

むか~し、テレビで見た『ルーツ』(※)。(『ルーツ』は、あまりにも衝撃的でした。)

この『大統領の執事の涙』を見るとアメリカの人種差別について少し垣間見ることができますし、過去にこういった歴史があることは事実としてしっかりと受け止める必要があると今は感じています。

※『ルーツ』は、アフリカ系アメリカ人作家のアレックス・ヘイリーの小説をもとにした1977年のテレビドラマ。
西アフリカのガンビアから連れてこられた黒人少年クンタ・キンテが主人公。

■映画『大統領の執事の涙』のネタバレなしのあらすじ

この映画の主人公のセシル、は白人の農園で両親とともに奴隷として働いていたが、父親を目の前で殺され、その白人の家で、下男として働くことになった。

が、気がふれてしまった母親をおいてそこから逃げ出す。

食べ物欲しさにお店の食べ物を盗んだが、その店の黒人に救われて仕事をすることに。

その後、ワシントンにある高級ホテルで働いていたところ、ホワイトハウス付きの執事の話が持ち上がり、執事として働くことになった。

セシルが仕えたのは、7人の大統領。

セシルには息子が二人いて、長男のルイスは、ホワイトハウスの執事として白人に仕える父親が嫌いで、公民権運動に参加していく。

ベトナム戦争がはじまると、次男は戦争へ行き、戦死してしまう。

悲しみにくれるが、セシルは自分の気持ちを押し殺し、執事として仕事を続けるのだった。

セシルの執事として仕えた任20世紀の34年間の事件が描かれています。


<映画情報>
製作国:2013年 アメリカ
上映時間:132分
原題:Lee Daniels’ The Butler
監督:リー・ダニエルズ
脚本:ダニー・ストロング

原作本:A Butler Well Served by This Election 
著者:ウィル・ハイグッド
訳本:大統領の執事の涙

■映画『大統領の執事の涙』の主要な登場人物/キャスト

【セシル・ゲインズ】・・主人公

フォレスト・ウィテカー(Forest Whitaker)
アメリカ テキサス州生まれ。

 

【グロリア・ゲインズ】・・セシルの妻


オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)

オプラ・ウィンフリーは、アメリカ ミシシッピ州生まれ
慈善活動にも熱心で、250億円とも推定される寄付をこれまでにしたとされる。

 

【ルイス・ゲインズ】・・セシルの長男


デヴィッド・オイェロウォ(David Oyelowo)
イングランドオックスフォードでナイジェリア系の両親のもとに生まれる。

 

【チャーリー・ゲインズ 】・・セシルの次男


イライジャ・ケリー(Elijah Kelley)
アメリカ ジョージア生まれで俳優、歌手、ダンサー。

■映画『大統領の執事の涙』に登場している歴代の大統領

【第34第大統領 ドワイト・D・アイゼンハワー】(共和党)

2014年になくったアメリカの俳優・コメディアンのロビン・ウィリアムズ(Robin Williams)。
優しそうな笑顔の俳優さんです。

【第35代大統領 ジョン・F・ケネディ 】(民主党)

ケネディ大統領の役はアメリカオクラホマ出身のジェームズ・マースデン(James Marsden)。
ジャクリーン・ケネディをミンカ・ケリーが演じていましたが、横顔は、ジャクリーンに似ていましたね。

 

【第36代大統領 リンドン・ジョンソン】(民主党)

リーヴ・シュレイバー(Liev Schreiber)がジョンソン大統領の役。

アメリカ サンフランシスコ出身。

【第37代大統領 リチャード・ニクソン】 (共和党)

ニクソン大統領は、アメリカ イリノイ州出身のジョン・キューザック(John Cusack)。
俳優、映画プロデューサー、脚本家としても活躍しています。

 

【第38代大統領 ジェラルド・R・フォード】(共和党)

※実際の映像を使用しているためキャストなし

 

【第39代大統領 ジミー・カーター】(民主党)

※実際の映像を使用しているためキャストなし


【第40代大統領 ロナルド・レーガン】(共和党)

イギリスの俳優アラン・リックマン(Alan Rickman)。
2016年1月に亡くなっています。
他の大統領の俳優と比べると、アラン・リックマンが一番レーガン大統領に似ていました。

 


真剣に人種差別に取り組んだ大統領もいましたが、自分の票を集めるために彼らを利用しようとしたり・・。
当時の大統領の人種差別に対して、どのように考えていたのかも、わかりやすい。

それぞれ、党やその政権の黒人問題に対する態度にかかわりなく、セシルがそれぞれの大統領とは比較的良好な関係であったように描かれているところは救いです。

■映画『大統領の執事の涙』の感想

主人公のセシル、そのセシルの生き方に反発したセシルの長男ルイス、そしてチャーリー。

セシルが執事としてホワイトハウスで働くことによって、家族がバラバラにはなってしまう。

セシルは、家族を養うため、国を良くするために、ホワイトハウスの執事として白人に仕え、長男は大人になると公民権運動という形で国と戦い、次男はベトナム戦争で国のために戦う。
それぞれが選んだ道は違うが、ひとりひとりが、懸命に生きようとしている姿が描かれていました。

私は、映画の中でのキング牧師の言葉一番印象に残っています。

勤勉に働くことで、紋切型の黒人像を変えた。
高いモラルと威厳ある振る舞いによって、人種間の壁を崩していった
執事やメイドは従属的と言われるが、彼らは戦士なのだ。


こういう視点でとらえると、彼らの生き様について、さらに尊敬し感動せずにはいられません。

 

■映画『大統領の執事の涙』のモデルは誰?

8人のアメリカ合衆国大統領に仕えたユージーン・アレンの生涯が題材にされた映画です。

ユージーン・アレンは、1919年7月14日にアメリカのバージニア州で生まれ、2010年3月31日に90歳に没。

34年間にわたり、ホワイトハウスで歴代大統領に仕えた黒人の執事で、実際には、第33第のハリー・S・トルーマン大統領のときから、ホワイトハウスで働いており、トルーマン大統領が ユージーン・アレンを「ジーン(Gene)」と親しく呼んでいたという話も残っています。

また、映画では昇給についてレーガン大統領の時代に話していますが、レーガン大統領の頃、アレンは執事の最高位に就いていますし、実際にレーガンは、アレンおよび彼の妻ヘレネを公式晩餐会にホワイトハウスのヘルムート・コールに敬意を表して招待しています。

ホワイトハウスの執事としての仕事を1986年に辞任していますので、67歳まで執事として働いていたことになります。

オバマ大統領の時の就任宣誓式にはユージーン・アレン要人待遇で招待されています。
映画のエンディングはこのことをほのめかしているようです。

映画おすすめ度:💛💛💛💛💛

 

こちらのようなクイズ形式での映画の本もあるようです。

Lee Daniels Movie The Butler Quizz Book 50 Fun and Fact Filled Questions (English Edition)

 

【参考】
💛💛💛💛💛・・ 最高!!
💛💛💛💛 ・・・ GOOD!
💛💛💛・・・・・まあまあ普通