こんにちは 映画案内人 もすりんです。
1917年の7月17日は、ロシア革命でロマノフ家の人たちが処刑された日です。
映画『ラスト・ツァーリ: ロマノフ家の終焉』を観ましたが、自分がどの立場から映画を観るかによって、いろいろと考えさせられます。
■映画のネタバレなしのあらすじ
皇帝ニコライ2世が変革を拒んだことで革命が起こり、王朝は崩壊。社会的激変の時代にあった20世紀初頭のロシアを舞台に、皇帝一族の数奇な人生をたどる。(Netflix)
【シリーズ1】
1. 神に選ばれし者(42分)
2. 待望の男子(43分)
3. 無政府主義(45分)
4. 第一次世界大戦(45分)
5. 革命(45分)
6. 特別目的館(51分)
<映画情報>
製作国:2019年
上映時間:シリーズ1-1~6
配信:Netflix
日本劇場公開:未公開
■映画『ラスト・ツァーリ: ロマノフ家の終焉』の主な登場人物/キャスト
皇帝ニコライ2世(ニッキー)⇒ロバート・ジャック
皇后アレクサンドラ(アリックス)⇒スザンナ・ハーバート
グリゴリー・ラスプーチン⇒ベン・カートライト
皇太子アレクセイ⇒オスカー・モーディー
ピエール・ギラード(ロマノフ家の家庭教師)⇒オリヴァー・ディムズデイル
大公セルゲイ・アレクサンドロヴィチ⇒ギャヴィン・ミッチェル
■映画『ラスト・ツァーリ: ロマノフ家の終焉』の感想
Netflixの映画では、以前『ベルサイユ』にはまりました。
歴史ものは残虐シーンも多々あるため、心してみる必要があります。
でも、過去にはこういう出来事があったということを
避けて通ることはできない と考える自分もいますので、この映画も「よし!」と覚悟を決めてから観ることにしました。
ロシア革命については、歴史の教科書の中で、数行ほど書かれているぐらいですが、その数行の中にどれほどのドラマがあるのか、歴史ドキュメンタリーを観たり、こういった映画をみると、歴史はもっとひとつひとつ掘り下げるべきだなと改めて感じます。
Netflix配信の『ラスト・ツァーリ: ロマノフ家の終焉』の映画の作りは、少し変わったつくりで、その点は気に入っています。
ひとつのストーリーとして、ニコライ2世の子どもたちの家庭教師だった男性が登場し、ロシア革命で亡くなったとされるニコライ2世の末娘のアナスタシアと名乗る女性が精神病棟に入院しているため、本人かどうかを確認をしていく流れ。
そして、メインは、アレクサンドル3世が崩御し、息子のニコライ2世が26歳で皇帝となるところから、ロシア革命までを描きつつ、
ところどころで 歴史家たちが数人登場し、入れ替わり立ち替わり解説をしてくれています。
そのため、それぞれの登場人物の性格なども明確になり、歴史の流れがとてもわかりやすく感じます。
演じるだけでは、わかりづらいところを、歴史家たちがズバリと言ってくれますので。
どの歴史もそうですが、このロシア革命にしても、【もしあのとき、違う選択をしていたら・・】ということが、どんどん積み重なっていきます。
うまくいかないときほど、好ましくない選択ばかり。
この映画では、もしも、ニコライ2世がアレクサンドラとは違う女性を皇后に
迎えていたら、きっとラスプーチンに傾倒することもなかったかも。
国民の声に傾けていたら、とか ニコライ2世が皇太后のアドバイスを聞き入れていたら、300年ほど続いたロマノフ家はもう少し続いたかもなど切りはありませんが。
ただ、どの歴史映画でもそうですが、結局あとからこうだっただろうということで、作られたものなので、どの部分のどこまでが事実で、どれが、製作者側が意図的に演じさせているのかを見極める必要もあるのかなと思います。
歴史ものをみるときは、1作品だけではなく、いくつかの作品を見比べたりすると描き方が違ってきて、面白いです。
真実、事実を知っているのは、その場にいた当事者本人のみ。
それを観ていた人が書いたものは、正しい記述も多くはありますが、その人が誰を擁護する立場に立っているかで、同じ人に対しての記述が全く異なります。
歴史はあやふやなもの ということをわかったうえで歴史ものは見るように心がけています。
今回のロシア革命は1917年で、まだ新しい過去とは言え、だんだんと過去の記憶は断片的になったり、その人の感情が入ったり。
見る人が見たいように見ているといことも考慮して、楽しんでほしいと思います。
長くなってしましましたが、『ラスト・ツァーリ: ロマノフ家の終焉』はたった6回でよくここまでまとめたなという感想です。
またロマノフ家の人々を描いた映画を見つけては書きたいと思います。
ロマノフ家のインペリアル・イースター・エッグについても少し書いていますので、よかったらコチラもご覧くださいね^^