【Netflixの映画】『ラスト・ツァーリ: ロマノフ家の終焉』/インペリアル・イースター・エッグについて

こんにちは~
映画案内人の もすりんです。

私の周りではプチ ロシアブームが起きています。 
ロシア旅行に行ったとか、これから行くとかちらほら・・

この映画『ラスト・ツァーリ: ロマノフ家の終焉』のシリーズ1-1では、最初にちらりと私がとっても興味がある「インペリアル・イースター・エッグ」が一瞬映りました。

私がこの「インペリアル・イースター・エッグ」を知ったのは、子どもが好きだった名探偵コナンの1999年の映画『名探偵コナン 世紀末の魔術師』

1999年とは、すごく懐かしい。

「インペリアル・イースター・エッグ」はこういう感じのものです。

せっかくなので、「インペリアル・イースター・エッグ」についてまとめてみました。

◆インペリアル・イースター・エッグの始まり

1885年、当時のロシアのロマノフ王朝の皇帝はアレクサンドル3世の時代に遡ります。

当時のロシアは領土を拡大させ、ロシア皇帝は神に選ばれた者と呼ばれるほど絶大な権力を持っていましたし、比較的国民とも良好な関係を保っていたようです。

元々、銀食器やジュエリーも製作していたファベルジェの工房が、ロシア皇室特別御用達に指名されて、ロシア皇帝の アレクサンドル3世から、妻のマリア(マリア・フョードロヴナ )へのプレゼントとしてイースター エッグの作製を依頼したことに始まります。

インペリアル・イースター・エッグの作成にあたり、カール・ファベルジェがデザインを任されますが、インペリアル・イースター・エッグには、ひとつひとつ思いがけない仕掛けを作りこまなくてはいけないというものだったのです。

どういう仕掛けなのかは、ファベルジェ工房の伝統に従い、仕掛けの内容は、
依頼したアレクサンドル3世本人でさえ知らされなかったそうです。

ファベルジェが作成した、インペリアル・イースター・エッグの仕掛けには、
イースターの讃美歌を奏でるものだったり、時計が仕掛けてあったり。

また、アレクサンドル3世の息子のニコライ2世が、世界一周航海をした時の、巡洋艦を入れてあったり、蒸気機関車がはいっていたり。

どの作品も豪華で美しく、独創的で 意外性があり素晴らしく感動させる作品だったようです。

ファベルジェがつくったとされる、インペリアル・イースター・エッグは、
諸説ありますが、ロシア革命が起こる1917年までの間に、58個作ったといわれていて、所在が確認できているのがそのうちの44個といわれています。

今回は、その一つをご紹介したいと思います。

◆インペリアル・イースター・エッグの「Lilies of the Valley」(すずらん)について

(映画『ラスト・ツァーリ: ロマノフ家の終焉』に映っていたのとは別のインペリアル・イースター・エッグです。)

「Lilies of the Valley」(すずらん)は、ニコラス二世から 妻のアレクサンドラ・フョードロヴナへ 1898年に贈られたインペリアル・イースター・エッグ。

ピンクは皇后両陛下の好きな色で、Lilies of the Valley(スズラン)が
好きな花で、真珠も妻のアレクサンドラのお気に入りだったことからファベルジェは、この組み合わせを考えデザインし、皇后をたいそう喜ばせたそうです。

実物の高さは19.9センチ。

このインペリアル・イースター・エッグは、アールヌーヴォー様式でつくられた3つの卵のうちのひとつであり、Viktor Vekselberg(リンク・オブ・タイム財団ヴィクトル・ヴェクセリベルク)の コレクションのひとつだそうで、
サンクトペテルブルクのファベルジェ美術館にあります。

全部で58個作っていたとしたら、44個は確認できているのですから、あと14個。

どのエッグにも高価な宝石もちりばめられているため、値段をつけるとしたら億単位。

まだ発見されていないインペリアル・イースター・エッグたちが、世界のどこかで見つけられるのを待っていると思うとワクワクしてきます。

『ラスト・ツァーリ: ロマノフ家の終焉』の映画では、ラストに胸が痛みますが、インペリアル・イースター・エッグを観ると、幸せな時間もたくさん過ごしたということが想像できて、心が和みます。

それぞれの思いでが詰まった、インペリアル・イースター・エッグが発見されたというニュースがいつ流れるのか、とても楽しみですね^^