【スペインで大ヒットとなったコメディ映画】『Toc Toc(OCD メンタル・クリニックは大騒ぎ)』<ネタバレなし>の あらすじ ・キャスト・感想

こんにちは 映画案内人 もすりんです。

前回はイタリア映画でしたが、今回はスペインで大ヒットしたコメディ映画のご紹介です^^

映画『Toc Toc』のToc とは スペイン語の強迫性障害 Trastorno obsesivo-compulsivo の略。

強迫性障害の方たちが登場人物となりますが、この映画は、決して 強迫性障害のある方たちを差別するような映画ではなく、むしろ それぞれの強い個性としてとらえています。

所詮、この世界には、自分とまったく同じ人は存在しないのですから、自分と違うところはどのようなことでも、それぞれの癖であり、それはただの個性。

お互い人間同士 。
優しさをもって受け入れていきたいものですね。

■映画『Toc Toc(OCD メンタル・クリニックは大騒ぎ)』のネタバレなしのあらすじ

舞台は世界的に有名な医者のいるメンタルクリニックの待合室。

強迫性障害(TOC)を抱える患者たち6人がこの有名な医者の診療を待つ。

受付の女性からは、医者は今ロンドンにいて、このクリニックに向かうということを告げられるも、飛行機が遅れてなかなか到着しない。

今回の診療を逃すと、次に予約がとれるのは1年以上も先になってしまう。
メンタルクリニックの予約のアプリを新しくしたため、患者6人の診療受付時間は、同じ4時半から。

医者を待つ間、お互いの奇行に驚きながら、さてどうするのか。

 

<映画情報>
製作国:2017年 スペイン
上映時間:90分
原題:Toc Toc
監督:ヴィチェンテ・ヴィジャヌエヴァ
脚本:ヴィチェンテ・ヴィジャヌエヴァ
原作:ローラン・パフィの2005年の戯曲
(ローラン・パフィは、フランスの作家、演出家、俳優、TV・ラジオのパーソナリティ。)

今回はスペイン映画として上映されましたが、フランスでは、2008年まで2年半のロングラン大ヒットとなり、2016~2018年パリで再演されています。

■映画『Toc Toc(OCD  メンタル・クリニックは大騒ぎ)』の登場人物/キャスト

【フェデリコ・・無意識暴言を吐いてしまう老紳士】

一見穏やかな紳士にもかかわらず、11歳から 汚い言葉などの暴言がつい口から出てしまうフェデリコ。
彼の役を、アルゼンチンのブエノスアイレス生まれのオスカル・マルティネス(Oscar Martinez)。

【エミリオ・・計算癖のあるタクシー運転手】

すぐに計算してしまう タクシー運転手のエミリオ。
ものを拾っては収集してしまう癖もある。
エミリオの役を スペインのセビリア出身のパコ・レオン(Paco Leon)

パコ・レオンは、スペイン・セビリア出身の俳優・映画監督・映画プロデューサー。

【アナ マリア・・確認強迫の女性】

外出するときには、何度も確認しないと外出できないマリアの役は、ロッシ・デ・パルマ(Rossy de Palma)。
ロッシ・デ・パルマの出身地は、スペインのパルマ・デ・マヨルカ。

【ブランカ・・不潔恐怖・洗浄強迫の美女】

ブランカはスペインのサラゴサ生まれのアレサンドラ・ヒメネス(Alexandra Jimenez)。
スタイルもよくって見とれてしまいます。
手を洗っているシーンが映りますが、指も綺麗(笑)

【リリィ・・反復症の若い女性】

リリィは黙っていると患者ということは全くわからない。

エアロビのインストラクターのリリィには、スペイン バレンシア生まれのヌリア・エレーロ(Nuria Herrero)。

【オット(Otto)・・対称性強迫症で線を踏めない若い男性】

賢くてイケメンなオット。
Ottoという名前がすでに対称 というところがユニーク。
彼女ができても3日しか続かない彼の役を スペインマドリッド生まれのアドリアン・ラストラ(Adrian Lastra)。

【ティファニー・・受付の女性】

受付の女性には、インマ・クエヴァス(Inma Cuevas)。
インマ・クエヴァスはスペインのマドリード生まれ。

 

■『Toc Toc(OCD メンタル・クリニックは大騒ぎ)』の感想

コメディ風に描いてはいるけれど、それそれが持っている強迫障害に対して次第に優しく、受け止めあっていくさまがとても温かく感じられます。

医者になんとかしてもらおう としていたけれど、結局は、自分たちで少しでもアイデアを出しながら治療を試みたり。
少しでも、よくなっているところもちゃんと認め合う。

いい話ですし、ちゃんと笑えたりします。

映画の最後のオチが意外で、そこがまた新鮮でした。

コメディとして描かれていますが、監督が伝えたいことは深いです。
人類愛を感じます(^^)

■『Toc Toc(OCD メンタル・クリニックは大騒ぎ)』のタイトル評

大騒ぎとあると、バカ騒ぎというイメージを持たせてしまいがちなので、邦題はちょっと残念です。

なぜなら映画に登場する患者たちは、わざと大騒ぎしているわけでもないし、なかなか到着しない医者にかわって自分たちが自己紹介しながら、少しでも病気がよくなるようにと奮闘している姿が描かれていますから。

もう少しあったかい気持ちになるようなタイトルがいいかな。

2019年の2月~3月に 中野 ザ・ポケット にて『TOCTOC あなたと少しだけ違う癖』という題で公演がありました。

こちらの『あなたと少しだけ違う癖』こういうタイトルいいですよね~

ちなみに、ルー大柴が老紳士の役。
映画を見た方には、ルー大柴がはまり役というのも納得ですね^^

映画おすすめ度:💛💛💛💛💛

 

【参考】
💛💛💛💛💛・・ 最高!!
💛💛💛💛・・・ GOOD!
💛💛💛・・・・・まあまあ普通