『ビリオンズ(Billions)』<シリーズ1-10. 生活の質>-②の詳しいあらすじ(ネタバレ注意)

<シリーズ1-10. 生活の質>-①の続きです。

『ビリオンズ(Billions)』 シリーズ1-10. 生活の質
*【アックス社を辞めた3人の会社のこと】

前回の<シリーズ1-10. 生活の質>-①では、アックス社を黙って去った元社員の3名もドニーのお葬式にやってきていました。

次の場面では、ボビーが「こんな時にやってきて」と話しているのを、最初は、検事のチャックのことかと思いきや、そうではなく、アックス社を去って新会社を設立した3人のことを怒っていたのでした。(個人的には、この3人もボビーに嫌がられることは承知なのでしょうが、同僚だったドニーの葬儀に参列するというのは、義理堅い気がしましたが、ボビーは怒っていたのでした)
(↑訂正 <シリーズ1-10. 生活の質>-⑤に書いたように、3人がドニーの葬儀に来たのも3人が自らの意思できたのではなかったのでした)

その3人が始めた会社は、アイオノスフィア社という名前で、ワグスが調べたところによると、彼らのアイオノスフィア社では、すでに2億ドルの資金を運用していて、投資家は、アックス社の投資家の面々だったことがわかり、顧客リストをアック社から盗んだことは明らかなのでした。

弁護士としては、競合禁止に同意しているものの、契約した時とは会社の状況が違うので、無効だというだろうし、今の風潮ではわからないと。
(★参考)会社の状況が違うというのは、ボビーが9.11に乗じて巨額の利益を出したというニュースが流れた時のことになります。シリーズ1-8. 自慢と冷やかし>-③の*【9.11での出来事の本にまつわるストーリー】

ボビーはもめたくないが、アックス社のエリートが抜けたと思われたら投資家にまずいと言って、朝食へ出かけるのでした。
朝食のレストランは「マイアリーノ」というレストランで、元アックスキャピタル社の投資家たちがそこで朝食を食べていたので、ボビーが自ら思う向き、「アイオノスフィア社はつぶれる」などと言ったり、
相手の投資家が「君が鍛えたのだろう?」という質問には「手の内は教えていない」と答えたり、「3四半期分の手数料を負ける」とかなんとか交渉しようとするも、相手は、最初のリターンもよかったので断られてしまうのでした。(自分だったらどうするのかと考えたけれと、さっぱり何も思い浮かびませんでしたが、ボビーはどうするのか気になることと思いますが、詳しくはこの記事の一番下にありますのでご安心を!)

 

『ビリオンズ(Billions)』 シリーズ1-10. 生活の質
*【ダラー・ビルの裁判】

ダラー・ビルの裁判の日がやってきました。

裁判を担当するのは、「資本主義の擁護者」と言われているウィット・ウィルコック。
チャックは事前に会いにいき、ボビーの家に盗聴器を仕掛ける許可がほしいと言われて断られた相手なのでした。
(参考 <シリーズ1-9. ドニーはいったいどこだ?>-②*【検事局での動き】)

依頼人のダラー・ビルと弁護士。
検察側は、コナティとサカー。

この件は、ペツサム薬品にまつわる件となり、詳しくは シリーズ1-5 ザ・グッドライフ*【ダラー・ビルの逮捕に向けて】に書いています。

弁護士は、依頼人はクリスティーナに医療支援をした。スターン氏(ダラー・ビルはニックネーム)では彼女の父親に会って、彼女を救う手段があり実行をした」と。そして、裁判官に「この子の命を救える立場にあるとしたら?」と伝えながら、可愛い幼い女の子の写真を見せ、情に訴えたり、このことが内部情報の取得につながるとは思わなかった。利他的な行為だという内容を伝えたのでした。

それに対してコナティは被告らは入念に準備していたこと、21万1000ドル相当を医療の形で内部情報に対する報酬として渡したこと。さらに、アックスキャピタル社が8900万ドルの利益を得たこと。つまり、たった、21万1000ドルの投資で8900万ドルの見返りを得たと主張。
「利他的な行為か否かではなく、金曜市場の公平性の問題で、国の基盤である公正な市場を脅かすものです」とそこに焦点を当てさせようとしたのでした。

これらに対して裁判官は、コナティ達に対して「情熱はわかる。だが、苦しむ子への支援が物質的な見返りとなるか、陪審員団に問うのは難しい。弁護人により、控訴棄却の申し立てを認めます」と。さらに「異議を申し立てても、私の決定は揺るがない。南地区の検事局に警告しておこう。今度は個人的な恨みのために国の権限を利用しないように」と。
(↑チャックが、事前に裁判官の元を訪問したのはかえって逆効果になってしまったようです。)

検事局に戻り、コナティとサカーはことに次第をチャックに話すと、「個人的な恨み。そういったのか?」と力を落とすのでした。そして、チャックは「アックスシュアの件も、ダラー・ビルの糸口も失った」考え直さないと、ソファーに横になりながら話すのでした。
「障害物を防壁に変える必要がある」と。
コナティとサカーは、今回の裁判の資料の整理をしようというも、チャックは「秋の風を感じろ」と今日は帰るように伝えるのでした。

 

『ビリオンズ(Billions)』②<シリーズ1-6 取引>
*【裁判の判決が出たあとダラー・ビルがアックスキャピタルに戻る】

ボビーは、アックスキャピタル社の社員の中に、例のアイオノスフィア社へ内通者がいるのではと疑い、マフィーを部屋を呼ぶ。
(この時、秘書の女性を誘うが、あっさりと断れるが、ドニーのお葬式のときには、二人で隣同士で座り、手を握っているので、いつの間にかうまくいったようです(笑))

ダラー・ビルの姿を見ると社員hが「カイザー! カイザー!」と大きな声で歓迎するのでした。
(★カイザーについては、『ビリオンズ(Billions)』②<シリーズ1-6 取引>で少し書きましたが、私自身はまだ腑には落ちていないですが、カイザーとはドイツ語で皇帝という意味になります。ご参考までに)

ボビーも、社員の様子をみて、自分の部屋から出て神妙な面持ちでダラー・ビルに自分の部屋にくるように伝える。

ダラー・ビルは扉をあけたまま、ボビーの部屋に入ると、ボビーは大きな声で(あえて)ドアを閉めろというのでした。

ここからボビーとダラー・ビルの演技がはじまります(笑)
というのも、ボビーの部屋の会話は一切聞こえませんがガラス張りなので、まわりからよく見えるのです。

ダラー・ビル「おれが何か?」
ボビー「口論のふりをしろ!」
ダラー・ビル「理由は」
ボビー「おれたちが決裂したと出て行ったヤツに思わせる!」(アイオノスフィア社を設立した3人のこと)「チャングやカーリーを懲らしめるためだ」

ダラー・ビル「独立を喜んでいない?」
ボビー「当たり前だ」
ダラー・ビル「才能があるし、俺は好きだった」
ボビー「どっちにつく」
ダラー・ビル「あんたを裏切ったやつらは、おれの敵だ。どうする?」
ボビー「つつくから、つつきかえせ」
ダラー・ビル「やろうじゃないか」
ボビー「あいつらと手を組め。その先は指示する」


ダラー・ビル「了解!」とボビーとつつく
ボビー「大変だったな。大丈夫だったか」
ダラー・ビル「地獄を生き抜いた」
ボビー「部屋を出るとき、おれに向かって“くたばれ”と叫べ」「ボーナスは見て驚くな。3家族養えるぞ」
ダラー・ビル「2つで大丈夫だ!」
(★参考 『ビリオンズ(Billions)』②<シリーズ1-6 取引>*【逮捕されたダラー・ビルの様子】にあるように、ボビーは本妻の他に愛人がいてその子供も養っているため)

ボビー「お前も最高だ!」とダラー・ビルをつつく。
ダラー・ビルは「あんたも最高だよ!」と言いながら、ボビーが後ろへ飛んでいきそうなぐらい、思いっきり突き飛ばします(笑)

ボビーとダラー・ビルの会話と行為は真逆だけれど、ガラス越しからはお互いが喧嘩わかれしたようにしか見えないため、社員はビビるのでした。

こうやって、ダラー・ビルがボビーにさも追い出されたことにみせかけて、次の展開に移っていきます。
(ボビーは、投資家に断られたボビーは、ダラー・ビルをアイオノスフィア社へ潜入しやすいようにしたのです。なるほど!)

 

『ビリオンズ(Billions)』 シリーズ1-10. 生活の質
*【ドニーのお葬式の場面】

ドニーのお葬式で、牧師さんの話す言葉きれいだなと思ったので、ここに書き残したいと思います。

 

「神が私たちに吹き込んだ愛は世代を超え、私たちを救ってきました。山々が現れる前、大地が生まれる前に愛は存在しました。愛こそ、私たちを土に返します。“大地に子よ 戻りなさい”と語りかけ、はかない夢のように消します」

 

ウォルター(ドニーのパートナー)は、ドニーから託された言葉を皆の前で伝えます。

「みんなに僕の写真を落ち葉に埋めてもらいたい。世界のために祈ってほしい。金融市場と関係ないことに」と。「金融市場でないことに」というところへ参加者はくすっと笑いますが、ドニーらしい言葉だし、最後は子供たちのためとは言え、さぞかし苦しい選択だったと思うと、とても切なくなります。

落ち葉が風で舞っている風景が画面に映し出され、命のはかなさを感じさせます。

(この落ち葉は、上の*【ダラー・ビルの裁判】のときのチャックが言った「秋の風を感じろ」というところとリンクしているようです。この回は、秋の風景を何度か映し出し、秋のなんともいえぬもの悲しさを感じさせるようです)

 

【Netflix】『ビリオンズ(Billions)』<シリーズ1-10. 生活の質>-③の詳しいあらすじ(ネタバレ注意) に続きます。