こんにちは 映画案内人 もすりんです。
イタリアの映画 監督 ジュゼッペ・トルナトーレが出演しているドキュメンタリー。
ジュゼッペの映画づくりにかける情熱と、どのようにして作品が作られているのかを知ることができます。
■映画『トルナトーレ 我が映画人生』のネタバレなしのあらすじ
ジュゼッペ・トルナトーレ監督と一緒に仕事をした人たちが登場し、彼の仕事ぶりやその情熱などを聞くことができます。
ジュゼッペ・トルナトーレがどうやってインスピレーションを得て脚本を書いたり、監督をしているのかということも知ることできますし、実際に彼が手掛けた作品についてもふれています。
<映画情報>
製作国:2012年 イタリア
上映時間:108分
原題:Giuseppe Tornatore: Ogni film un’opera prima
監督:ルチアーノ・バルカローリ/ジェラルド・パニチ
脚本:ルチアーノ・バルカローリ
■映画『トルナトーレ 我が映画人生』の主要登場人物/キャスト
【ジュゼッペ・トルナトーレ】
ジュゼッペ・トルナトーレが登場して自分の話をしたり、彼の作品づくりにだずさわった製作者や俳優・女優の目を通してのジュゼッペ・トルナトーレが語られていきます。
■映画『トルナトーレ 我が映画人生』の感想
ジュゼッペ・トルナトーレの作品は これぞ映画 という作品です。
今は、商業的な映画が増えています。
それもビジネスとして必要なのかもわかります。
この映画では、なぜ彼が、人の心を揺さぶる素晴らしい映画を作ることができるのか。
彼の映画は、ビジネスのための映画作りではないことが一番かもしれない。
だからこそ、作品は丁寧に作りこまれていて、映像美を感じさせてくれる。
彼自身の故郷シチリア島を大切にする思い。
そして もとから写真が好きということもあり、脚本の段階ですでに映画の80%が完成しているという。
仕事に対しても情熱的で、かなりタフで、一緒に映画づくりをした人は彼の仕事ぶりに驚いているようです。
ジュゼッペ・トルナトーレはシチリア人。
シチリア人気質としてを知りませんでしたが、実は 内向的、自分が手にした成功や幸運についてはなかなか信じられずに受け取ることができない。
というところもあるとか。
『ニュー・シネマパラダイス』はシチリア島を舞台にした映画ですが、その中で、ナポリ人について云々言っているくだりがあったが、この『トルナトーレ 我が映画人生』でも、シチリア人についてふれている箇所があった。
私の中ではイタリア人 というくくりで見ていて、シチリア人もナポリ人も同じと思っていたが、ジュゼッペは ナポリ人とは違うという見方をしていた。
前回の記事で紹介した『ニュー・シネマパラダイス』は、彼自身が映画が大好きで、映写技師として1年正社員ではらいたり、あとは、あちこちの映写技師を掛け持ちした経験もあり、映画が好きなため、今の映画監督なった という自分の記憶も作品になっているよう。
普通は、映画館では静かに劇場に入るのがマナーだと思っていたが、ジュゼッペ・トルナトーレがすむシチリア島では、映画が上映していても入ると声を出して挨拶していたらしい。
このことは、『ニュー・シネマパラダイス』でも、このことをあえて映画のワンシーンとして使ったと話していました。
違和感を感じていたのですが、納得でした。
ジュゼッペ自身は、『ニュー・シネマパラダイス』の作品は 「成功するはず」として信じていたが、最初は人が見に来ないということに驚いたそうです。
彼はいつも新しい映画をとりたいということを語っていました。
これからも彼の作品が楽しみです。
■ジュゼッペ・トルナトーレ監督が手掛けた作品
1986年「“教授”と呼ばれた男」
1989年「ニュー・シネマ・パラダイス」
カンヌ国際映画祭の審査員特別グランプリやアカデミー外国語映画賞を受賞
1990年「みんな元気」
1995年「明日を夢見て」
ベネチア国際映画祭の審査員特別賞を受賞
1999年「海の上のピアニスト」
2000年「マレーナ 」
2006年「題名のない子守唄」
2009年「シチリア!シチリア!」
2013年「鑑定士と顔のない依頼人」
イタリアのアカデミー賞にあたるダビッド・デ・ドナティッロ賞の作品賞と監督賞を受賞。
※以上が『トルナトーレ 我が映画人生』の中で出てきた作品で、それ以降の作品は「ある天文学者の恋文」(2016年)
1990年代前半には、古典映画の修復作業に従事し、映画界での貢献が認められて、1998年にはイタリア政府から勲章コメンダトーレを叙勲しています。
『トルナトーレ 我が映画人生』の中で、ジュゼッペ・トルナトーレ監督は、いつも新しいと感じる作品を作りたいと話していました。
これからも ジュゼッペ監督が どのような作品を作ってくださるのか、とても楽しみです。
トルナトーレ 我が映画人生(字幕版)
映画おすすめ度:💛💛💛💛💛