『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』も、前作の『マンマ・ミーア!』同様、世界的に有名なスウェーデン出身のグループABBAの曲をベースにしている作品のため、アラフィフ以上の年代に方にとっては、自分の過去を懐かしむこともできる映画です^^
『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』は、前作となる2008年の『マンマ・ミーア!』を見ていなくてもストーリーがわかりやすいか、と聞かれたらどう答えるか・・・
映画のシリーズ第2弾でも前作を見ていなくてもいいかな、という作品が多い中、この映画に限っては、前作を見ていないと、登場人物が多いこともあり、映画世界にの中に入り込みにくかもしれません。
といっても、この映画での風景などは、とっても美しく素敵なので、ちょっとした旅行気分にもなれると思います。
※ABBAのメンバーの一人、ベニー・アンデション(前作『マンマ・ミーア!』では、製作総指揮として名を連ねています。)は、レストランが出てくる場面ではでピアノを演奏しています。
個人的には、この2作目の方がお気に入り💛
■映画『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』のネタバレなしのあらすじ
亡き母ドナの遺志を継ぎ、ホテルのリニューアルオープンに向けて準備に追われるソフィ。新たな門出を前に、明るく自由奔放だった母の若かりし頃に思いをはせる。(Netflix)
<映画情報>
製作国/公開:2018年 イギリス・アメリカ
上映時間:113分
原題:Mamma Mia! Here We Go Again
監督: オル・パーカー
原案:キャサリン・ジョンソン/リチャード・カーティス/オル・パーカー
原作:『マンマ・ミーア!』キャサリン・ジョンソン
日本劇場公開:2018年
■映画『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』の主な登場人物/キャスト
【ソフィ・シェリダン】・・ドナ・シェリダンの娘(今回の映画の主人公)
☆アマンダ・サイフリッド(Amanda Seyfried)
1985年アメリカ出身の女優
11歳の時にモデルデビュー。
Q:彼女が本当に歌っているのかという素朴な疑問について
A:2008年公開の『マンマ・ミーア!』でメリル・ストリープの娘役を演じ、劇中で使用されたABBAの楽曲を吹き替えなしで歌った。(Wikipedia)
とあるので、近作品でも同様吹替がなかったと思われます。
※アマンダ・サイフリッドは、前作の映画『マンマ・ミーア!』で共演したドミニク・クーパー(サム)と交際していた。二人はギリシャでの撮影中にデートし始めた。2010年に「遠距離恋愛に耐えられなかった」との理由で破局(Wikipedia)
⇒この映画の公開は2018年ですが、2017年の8月から撮影開始しているため、ソフィ役のアマンダ・サイフリッドと、サム役のドミニク・クーパーの破局後の撮影になっています。ちなみに、アマンダ・サイフリッドは、2017年に9歳年上のトーマス・サドスキーと結婚。
そんなことを知ったうえで映画を見てみると、映画の中でも距離感があるような・・・・。
【ドナ・シェリダン】・・前作での主人公でソフィの母親。そして、サムの妻。前作のラストでサムと結婚。ただ、この映画ではすで1年前に亡くなっている。彼女の母親はルビー。
この作品では、ソフィの母親ドナの若い頃をリリー・ジェームズが演じています。ドナは、オックスフォード大学の卒業ということで頭脳明晰でもあることがわかります。
☆(若い頃のドナ)
リリー・ジェームズ(Lily James)
1989年イギリス出身の女優
2012年~2015年のテレビドラマ『ダウントン・アビー』では、レディー・ローズ・マククレアの役。2020年の『レベッカ』のド・ウィンター夫人。
(前作『マンマ・ミーア!』での設定)
☆ソフィの母親役のドナ
メリル・ストリープ(Meryl Streep)
1949年アメリカ生まれの女優
ドナは、ホテル <Villa Donna> のオーナー。性格は自由奔放のため、一人娘のソフィの父親はサム、ハリー、ビルのうちの誰なのかははっきりわからない。
ドナは、ギリシャのカロカイリ島(架空の島)で一人、ホテルを経営しながらソフィを育ててきた。ドナの娘のソフィは、自分の結婚が決まり、あることを計画。ドナの昔の日記を読み、自分の父親候補3人へ結婚式の招待状を送ることに。サム、ハリー、ビルの3人とも20年ぶりにドナに会うことになった。3人のソフィの父親候補のうちのサムは、ソフィの結婚式でドナにプロポーズして夫婦になる。
(参考)
2016年の『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』でも歌を披露(←ただし、大金持ちだけれど音痴の歌姫の役)
【スカイ】・・ソフィの夫!?(前作ではもっと二人で世界を観たいという考えで、ソフィとの結婚をギリギリのときに延期しています。今作では二人は結婚しているのか、それ手とも婚約者の関係のままなのかどうかも、あやふや)
スカイは、ニューヨークで6週間ほどホテル経営を学び、現在は遠距離結婚。
☆ドミニク・クーパー(Dominic Cooper)
1978年イギリス生まれの俳優で、映画、ドラマ、舞台で活躍
(前作では、結婚前ということで、溌剌としていてイケメンに見えましたが・・・)
【ロージー】・・ドナの親友の一人で、『ダイナモス』のメンバー(小柄で髪がショートの方)で、ドナの名前を聞くと涙ぐんでしまう。
前作ではビルに迫っていたが、本作ではビルの浮気が原因で別れている。
☆(現在のロージー)
ジュリー・ウォルターズ(Dame Julie Walters)
1950年イギリス生まれ。
『ハリー・ポッターシリーズ』のモリー・ウィーズリー役。
2017年の『パディントン2』 では、パディントンが住んでいるブラウン家に同居している親戚のバード夫人役。
※イギリス王室から大英帝国勲章を授与されている。
☆(若い頃のロージー)
アレクサ・デイヴィーズ(Alexa Davie)
1995年イギリス出身の女優
【ターニャ】・・ドナの親友の一人で、『ダイナモス』のメンバー(髪がストレートショートの方)。
☆(現在のターニャ)
クリスティーン・バランスキー (Christine Baranski)
1952年アメリカ出身の女優。身長174センチ。映画、ドラマ、舞台で活躍中。
☆(若い頃のターニャ)
ジェシカ・キーナン・ウィン(Jessica Keenan Wynn)
1986年アメリカ出身の歌手、女優。舞台、映画、ドラマで活躍中。
【サム・カーマイケル】・・ソフィの3人の父親候補のうちの一人のアメリカ人建築家。前作で20年ぶりにドナ再会し結婚。ホテル 「Villa Donna」のリフォームを手伝った。
☆(現在のサム)⇒カロカイリ島のホテル「Villa Donna」のすぐ近くに住んでいる。
ピアース・ブロスナン(Pierce Brosnan)
1953年アイルランド生まれの俳優、プロデューサー。
1995年の『1995年に007シリーズ第17作『007 ゴールデンアイ』等のにジェームズ・ボンド役(5代目ジェームズ・ボンド)
※エリザベス2世から名誉大英勲章第4位を与えられている。
☆(若い頃のサム)⇒廃屋にいた馬を助けた青年。
ジェレミー・アーヴァイン(Jeremy Irvine)
【ハリー・ブライト】・・ソフィの3人の父親候補のうちの一人で、イギリス人の銀行家。
☆(現在のハリー)⇒契約のため東京に来ているが、その後カロカイリ島へ。
コリン・ファース(Colin Firth)
1960年イングランド出身の俳優。多くの映画に出演。
2001年『ブリジット・ジョーンズの日記』
2004年『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』
2016年『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』のマーク・ダーシー役。
2010年の『英国王のスピーチ』では、アカデミー主演男優賞など、賞を受賞。
※2011年、大英帝国勲章を授与されている
☆(若い頃のハリー)⇒フランスのホテルでドナと出会う。ドナが初体験相手。
ヒュー・スキナー(Hugh Skinner)
1985年イギリス生まれ
テレビドラマ『ザ・ウィンザーズ』では、ウィリアム王子役。
ウィリアム王子の弟がハリーで、『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』でのハリー役というのを面白く感じてしまいます。
2017年の『ロンドン、人生始めます』にも出演しています。
イケメンだけれど、『ザ・ウィンザーズ』の印象が強く、次に何かおかしな行動をするのでは、こちらも構えてしまいます。
ユニークな存在なので、端役だとしても印象に残る俳優だと思っています。
【ビル・アンダーソン】・・ソフィの3人の父親候補のうちの一人。スウェーデン人の船員で紀行作家。
☆(現在のビル)⇒ストックホルムで行われる授賞式があったがカロカイリ島へ向かう。
ステラン・スカルスガルド(Stellan Skarsgard)
1951年スウェーデン出身の俳優。多くの映画に出演。
☆(若い頃のビル)⇒フェリーニ乗り遅れたため、ヨットにドナを乗せたプレイボーイの青年
ジョシュ・ディラン(Josh Dylan)
1994年イギリス出身
【フェルナンド・シエンフエゴス】・・スペイン語を話すホテルの支配人。
実は若かりし頃にルビーと恋に落ちたが、当時のメキシコの内戦で彼女と離れ離れになってしまっていた。
☆アンディ・ガルシア(Andy Garcia)
1956年キューバ生まれ、5歳の時にアメリカに移住。
アメリカの俳優として多数の映画に出演。
【ルビー・シェリダン】・・ソフィの祖母で、ドナの母親。ラスベガスの歌手。
映画のはじめに、ホテルのリオープンパーティの招待状を送ろうとしたが、どうせ来ないとソフィーが手紙をやぶっている。
☆シェール(Cher)
1946年アメリカ生まれの歌手、女優。
『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』は2017年に撮影されているので当時71歳。年齢に驚きます。
メリル・ストリープは1949年生まれで、美しいけれど、そのさらに3つ上のシェールは怪しげな美しさが醸し出されている。
アメリカの歌手・女優のシェールにとって、2010年の『バーレスク』以来の映画作品。
日本では知名度は低い方だが、世界的には歌手・女優・コメディショーのホスト・ファッションアイコンとして幅広い分野で活躍し成功を収めている。
プライベートではいわゆる内向的な性格であると語っており、初対面の人と喋ったりレストランで。で食事したりするのも好きではない、初対面の人と一緒に仕事をする際は「仕事だから」と割り切っているそう。他方、ステージ上の自分は普段の自分とは正反対であると語っている。(Wikipedia)
私の中では、この映画ではシェールが結局は一番目立って、あとの登場人物たちの存在が薄れてしまいそうでした。
■映画『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』の感想
どうしても、ドナの若いころをリリー・ジェームズが演じていても、メリル・ストリープの20代は、こういう顔じゃないだろうし・・・とか思ってしまうし、若いころのドナのリリー・ジェームズとドナの娘のソフィ役のアマンダ・サイフリッドとダブってしまいがち。
ドナと同じグループのロージーとターニャにしても、ソフィの父親候補のサム、ハリー、ビルも、現在と若い頃の両方の話があり、時代があっちに行ったり、こっちに行ったりと場面が切り替わるのに疲れてしまいそうでした。(これは、私の年齢のせいかな・・)
でも、歌が始まると、やっとその時代にゆっくりと気持ちを落ち着けて、その場面に入り込んでいけました(笑)
前作を見ない方にとては、どうして、ソフィの「お父さん」何人もいるのか、わかりづらいのでは。
映画が展開していくと、想像はついていくでしょうが、まずはこの点が、ひっかかりそうな気がします。
全体として、前作を見ているという前提に作られているような作品になっているような気がします。
『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』だけでも楽しめるように、その点をもう少し映画の中で丁寧に説明されていると嬉しいかな。
(今回は、ヒット作の第二弾という期待が大きかったこともあり、辛口の感想になってしまいました。映画製作に携わった関係方々、ごめんなさいです。)
↓↓ネタバレ注意↓↓
スペイン語を話すホテルの支配人のフェルナンド・シエンフエゴスは、実は若かりし頃にルビーと恋に落ち、当時のメキシコの内戦で彼女と離れ離れになってしまっていたというストーリーが特によかった。
ドナがお母さんから、海外での恋愛には厳しいといっていたが、それは、ルビー(ソフィの祖母でありドナの母親)とフェルナンドとの過去の大恋愛があったからという伏線があり、映画のラストでそこがすっきり。
この映画見て、どのシーンが印象に残っていると言われたら、ルビーとフェルナンドが予期せず何十年ぶりに再会した場面かな。
(じゃあ、ドナのお父さんの可能性もあるのかも・・とか。映画を観終わってから、ふと思ったのでした)
この映画はソフィーの部屋の色や、ホテルの全体のイメージとして薄いきれいなターコイズブルーをを基調としている印象がありますが、ルビーとフェルナンドの登場すると、その色は一気に二人の色に染まった気がします。
(何色かと言われたら、赤系の情熱的で大人の色かな??)
ソフィに赤ちゃんが出来て、3人のお父さんも喜んでいますが、シェリー(ルビー役)が歌い始めるとその歌唱力、その存在感によって、これまでのメインのストーリーが吹き飛んで、いままでは何の話だったから忘れるぐらい私にはインパクトがありました。この映画では彼女が結局は一番目立ってあとの登場人物たちの存在が薄れてしまいそうでした。スターの風格ありすぎです(笑)
この映画のロケ地の島と海、素敵でしたね~。
ギリシャが舞台としていますが、主要な撮影場所はアドリア海に浮かぶクロアチア領の島のヴィス島だそうです。
映画『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』のタイトル評
『マンマ・ミーア!』の部分は、ABBA題名はABBAの1975年のヒット曲「Mamma Mia」から採用されています。
2作目の原題は、『Mamma Mia! Here We Go Again』には、 「Mamma Mia」のあとに、≪ヒア・ウィー・ゴー アゲイン≫がついています。
「ヒア・ウィー・ゴー」は日本語で言うと、「さあ、いくよ~」「はじめるよ~」という威勢のよさが伝わってくるようです。
原題は Here We Go Again と「 Here We Go 」のあとに「Again」があるので、「また はじめるよ~」「もう一度 始まるよ~」というかんじになりますが、「Again」を入れることによって、2作目ということを示唆しているような感じがします。
ただ、そのまま日本語の訳をつけると、なんだかドリフターズののりになってしまいそうな(苦笑)
原題をカタカナにしただけなのは、賛成ですが、なぜ、「Again」は省いたのか。例えば、『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』と『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー アゲイン』の二つを読み比べると下は、日本人には長すぎる映画のタイトルに思えます。
「Again」の部分を省いた本当の理由はわかりませんが、答えは以外にシンプルに、長すぎる からかもしれません。
先日記事を書いた『ピッチ・パーフェクト』シリーズの3作目が『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』だったのですが、『ピッチ・パーフェクト』を知らない人にとってみれば、3作目ということすらわからないので、この映画も同じシリーズで何作目かがわかるようにシンプルに『マンマ・ミーア! 2』として、サブタイトルに「ヒア・ウィー・ゴー」を入れるとかがいいような・・・・
なぜなら、『マンマ・ミーア! 2』だけでは、映画製作に込められた気持ちがまったく響いてこない気がしませんか?
この映画は2回以上みると良さがよりわかってきますので、是非繰り返しご覧くださいませ~