ヒュー・グラントが出ているというだけで見始めた「マダム フローレンス!夢見るふたり」は、繰り返しみている映画の1本。
気に入ったところを忘れないように少しずつ まとめています^^
■お気に入りの理由 その5
【音楽に対する<心>を大切にしているところ】
コンサートを開きたいというマダム フローレンス(メリル・ストリープ)について、マダム 専属ピアニストのコズメ・マクムーン(サイモン・ヘルバーグ)が、シンクレア(ヒュー・グラント)に、マダムの歌は、まだちょっと(控えめに言っています・・)音程が外れているので、マダムはもっと練習が必要だし、自分はリサイタルの伴奏は降りたいといっている場面があります。
そのときに、シンクレアがコズメにある言葉を伝えています。
日本語字幕では、
【ベートーヴェン曰く、音符の正確さよりも 音楽に対する心が大事】と。
シンクレアの口からは、
【As Beethoven said, a few wrong notes may be forgiven, but singing without feeling cannot.】のようです。
※合っているかどうかはわかりませんが、とりあえずこの「映画Memo」に残しておきます。
また映画を観て、英語が聞きとれるようになったら修正していく予定です。
直訳をすると、
「ちょっとした音符の間違いは許されるかもしれない。でも、感情が伴わない歌だったら、その間違いは許されない。」 という感じです。
<音符の正確さよりも 音楽に対する心が大事>という日本語訳はさすがです。
映画のテーマに沿った訳だと思いました。
そして、この日本語訳の「音符の正確さよりも 音楽に対する心が大事」というフレーズは、「音符」や「音楽」の部分の言葉を変えるだけで、自分への励ましの言葉になりそうなので、そういう意味でも、とても気に入っています。
あと、シンクレアの【ベートーベン曰く】と言った、【A few wrong notes may be forgiven,but singing without feeling cannot.】というフレーズを聞いたいとき、ベートーベンがこのままの言葉を言ったのかなと少し疑問が湧きました。
せっかくなのでこの機会に、ベートーヴェンの名言を探したところ、【To play a wrong note is insignificant; to play without passion is inexcusable.】という言葉が一番近い気がします。
この日本語訳は、【音を一つ間違えることなんて、大した事ではない。情熱なくして弾く事は許されない。】 です。
またほかにも、【Only the pure in heart can make a good soup.】という言葉をベートーベンが残しているといわれて、その日本語訳は、【純粋な心だけが美味しいスープを作ることができる】となります。
シンクレアは、音楽家のコズメに対してベートーヴェンの名言を用いることにより音楽への心が大切 ということを理解させようとしています。
シンクレアは、マダム フローレンスの<音楽に対する心>を尊重し、これまで支えてきたのでしょう。
シンクレア自身がシェイクスピア俳優を目指し、夢の途中でいったんはあきらめているような形になっているため、自分の演劇への想いと マダム フローレンスの音楽への想いをだぶらせているような気がします。
映画の原題:Florence Foster Jenkins を映画の日本語のタイトルとして「マダム フローレンス!夢見るふたり」とつけています。
あくまでも主人公のマダム フローレンスにフォーカスさせつつも、周りからの評価はさておき、自分たちの夢を追いかけるマダム フローレンスとシンレア。
こういう日本語の英語の題名も工夫されているなと感じます。