今回は<シリーズ1-10. 生活の質>の②からの続きとなります。
『ビリオンズ(Billions)』シリーズ1-10. 生活の質
*【ダラー・ビル裁判の判事のウィルコックスの話】
場所は大きな公園。
東地区の検事局へへ移ったロニー(チャックにより移動させられたという表現の方が的確かな)とチャックは、紅葉の落ち葉がいっぱいの散歩道で会話しています。
(ドニーのお葬式も、枯れ葉がいっぱいですが、葉の種類が違います。似たような風に舞う落ち葉を映していますが、ドニーのお葬式の枯葉の場面から、ロニーとチャックの会話の場面へきれいにと変わります)
(参考)ロニーは、<シリーズ1-3 ヤムタイム>から登場しており、<シリーズ1-5 ザ・グッドライフ>の*【元南地区にいたチャックの部下ロニーの動きについて】で書いたように、ロニーは怪しい動きもしていたのでしたが、今回はまだ何も触れていません。
ロニー「何層にも塗られた絵を削りました」(←こういう比喩的表現、いいですよね!)
チャック「その下には?」
ロニー「ウィルコックスがいた」
チャック「話してくれ」
ロニーは、7年前からの判事の記録から、あるパターンが見つかり、知的判断を除く訴訟で厳しい判決を下していること。つまり、知的犯罪がらみで白人へは甘く、さらには、弁護士やマスコミにコネがある連中も見逃していることをチャックに話す。
チャック「人種差別が多く、お金か?」と。
ロニーは、判事のウィルコックスの資産を調べたところ、7年前にある投資グループに加入していることがわかり、その投資先が民間刑務所の運営会社ということ。囚人から1分1ドルの電話代をとり、政府にはその3倍ものお金を要求していること。計算すると利益は囚人一人当たり、年間1万7000ドル(現在、1ドル113~114円です)
チャックは「貧しい若者は国選弁護士しかたのめないため、控訴はしないから」ということもすぐに理解したのでした。
チャックはロニーにその儲けたお金の先はと聞くと、ケイマン諸島を経由してウィルコックスの別荘のあるドミニカへ送金されていて、さらに現地のメイドとはいい仲になっていることなどを話していたのでした。
(この時の場面の映像は、広い公園の自然を背景に、人物を画面右下端に小さくするなど、普段よりも自然の映像に力を入れているようにも感じました)
ウィルコックスを調べる経緯はこちらに少し書いています。
<シリーズ1-9. ドニーはいったいどこだ?>-③の*【検事局での動き】
『ビリオンズ(Billions)』 シリーズ1-10. 生活の質
*【コナティとサカー】
仕事の帰り、コナティがサカーの家に寄る。
コナティは部屋に入るとあまりの広さとリッチさに「僕には永遠に無理な部屋だ」と言います。(あとからわかりますが、結構コナティは家族で苦労しています。)
サカーは、コナティに何か飲むかと聞きますが、いらないと答えると、なぜか二人はソファに隣同士に座ります。(嫌な相手だったら、別のソファに座るはずなので、お互いに好意を持っていたことがはっきりわかります)
このあとの会話で印象的だったのが、そのソファに座りながら、
コナティ「量販店の家具じゃないね」
サカー「でも、使い方は同じ」
そうそう、結局はそうなの。
使い方は同じなんだけれどね。
サカーは金持ちだから、こんな風にクールに考えているのかもしれません。
このあと、サカーからコナティに迫るのでした。
(何を? と分からなくなったらドラマを見てチェックしてくださいませ~)
『ビリオンズ(Billions)』 シリーズ1-10. 生活の質
*【チャックとチャックのお父さんの会話】
チャックが帰宅すると、お父さんが来ていた。
お父さん曰く、探し物をしていたらコインのコレクションを見つけたから喜ぶと思ってきたのだという。
でも、チャックはお父さんのことをちゃんと理解しているので、「このために来たんじゃないよね」というと、お父さんはまず「ペリーやリッチーと食事に行く」と答えたのですが、そのあとに「今は大切な時期だから、もっと注意して対処すべきだ。失敗を繰り返すな。マスコミが何と言っているのか。お前を袋叩きにしている。手を打たないと!」と言いはじめ、さらには「司法長官にも目を付けられた。クビになる前に辞めた方がいい」とまで。
チャック「ホーヴァスに転職しろということか?」
※ホーヴァスの名前は、<シリーズ1-8. 自慢と冷やかし>-③*【チャックの転職の話】に書いています。
チャック「ウエストポートの高級地区でボビーや友人たちを弁護して稼ぐのか?」
(↑ウエストポートはアメリカ東部のコネチカット州にあります)
お父さん「いい提案がある。1年休職して、家族と農場へ行け。」(←驚きの提案!)
チャック「マウント・キスコ?」
(↑Mt. Kisco。ニューヨーク州ニューヨーク市の北郊外のウエストチェスター郡にある)
お父さん「きれいだぞ。ウエンディが開業すれば暇な主婦たちが押し寄せる。それに、お前は本を書け。まもなくお前は連邦議会の席を獲得できる」
チャック「パトリック・エスポジットの席か?」
お父さん「彼は疲れている。先日話した。空いた議席をとれ」
チャック「連邦議会とは楽しそうだ」(皮肉っぽく言うチャックなのでした)
さらにチャックは「マヌケとホラ吹きばかり535人」(←言って大丈夫?という内容ですよね)
お父さん「私のいうことを聞けば失敗しなかったし、我々の状況も違った」
チャック「我々について? 父さんには関係ない。もうたくさんだ!! 状況が変わっていないのに、分かっていない。口出しはたくさんだ、だまっていてくれ!お互いのために!!」と言い放ち、チャックは2階への上がっていくのでした。
(チャックのお父さんは、いつまでたってもチャックを自分の支配下に置きたい人なので、こういったことは、まだまだ続きます。お父さんが出て色々と口出されている場面でのチャックに対しては、ガンバレー!!と応援したくなります。)
【Netflix】『ビリオンズ(Billions)』<シリーズ1-10. 生活の質>-④の詳しいあらすじ(ネタバレ注意) に続きます。