【怖さを倍増させるロザムンド・パイクの美しさ】『ゴーン・ガール』の あらすじ ・キャスト・<ネタバレ注意>感想

こんにちは!

映画案内人 もすりんです。

映画『プライドと偏見』を見て、私はすっかり ジェイン役のロザムンド・パイクの大ファンに♡

なので、ロザムンド・パイクが出演している映画を・・と探していたら、この『ゴーン・ガール』に行きつきました。

でも、ミステリー/サイコスリラーとなっているため、しばらく避けていたのですが、そろそろサイコスリラーをみる心の準備が整ったので見ることに・・・

 

・映画『ゴーン・ガール』をまだ観ていない方はコチラ
・『ゴーン・ガール』の映画についての、こぼれ話はコチラ

■映画『ゴーン・ガール』のネタバレなしのあらすじ

2年前に ニューヨークから、ミズーリ州に引っ越してきた ダン夫妻。
ちょうどその日は、二人の 5回目の結婚記念日。

ニック・ダンはいつも通り朝に家を出た。
ところが家に戻ると妻、エイミーの姿はどこにも見当たらない。

ガラスの机がひっくりかえり、破片が飛び散っている。
そのためニックは警察へ連絡。

妻のエイミーは、人気の児童文学の主人公としても有名だったため、エイミーの失踪事件は世間に広く知れ渡る。

最初はニックは同情されていたのだが、ニックについて、笑顔で写真をとっているなど、行動が不可解だというメディアの発言も出てしまう。

そして、とうとう警察からもニックが容疑者としても疑われることになってしまったのだった。

そこで、ニック弁護士を雇い、自分の無実を訴えようとしはじめる。


<映画情報>
製作国:2014年 アメリカ
上映時間:149分
原題:GONE GIRL
監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:ギリアン・フリン

※製作には、女優でもあるリース・ウィザースプーン
携わっています。

原作本:「ゴーン・ガール」 著者ギリアン・フリン

■登場人物/キャスト

【ニコラス(ニック)・ダン】

ニックは双子妹はマーゴ。
以前はライターだったが、現在は 「The Bar」 の経営者。
このバーは、妻のエイミーが出資している。

ニックの役には、アメリカ カリフォルニア州生まれの ベン・アフレック(Ben Affleck)。

ベン・アフレック、幼いころより子役として活動し、俳優のほか、脚本家、映画監督、映画プロデューサーでもある。

【エイミー・エリオット・ダン 】

失踪したニックの美しく頭のきれる妻には、イギリス ロンドン生まれのロザムンド・パイク(Rosamund Pike)。

この映画で、だれもがロザムンド・パイクの演技力に魅せられてしまいます。

【マーゴ・ダン 】

ニックの双子妹で、「The Bar」 の共同経営者。

マーゴの役には、アメリカ オハイオ州生まれのキャリー・クーン(Carrie Coon)。

この『ゴーン・ガール』は、彼女にとって長編映画初出演。

【デジー・コリングス 】

彼女が接近禁止令を出した裕福なエイミーの元彼。

デジーの役をアメリカ ニューメキシコ州生まれの、ニール・パトリック・ハリス(Neil Patrick Harris)。

【タナー・ボルト】

弁護士で、妻のエイミー失踪事件でニックは容疑者となったため、タナー・ボルトに弁護を依頼。

タナーの役を アメリカ ルイジアナ州生まれのタイラー・ペリー(Tyler Perry)。

タイラー・ペリーは、俳優のほか、劇作家、脚本家、映画監督、映画
プロデューサー。

【ロンダ・ボニー刑事】

エイミー失踪事件担当の女性の刑事。
ロンダ・ボニー刑事には、 アメリカの女優キム・ディケンズ(Kim Dickens)。

■『ゴーン・ガール』の感想とタイトルについて<ネタバレ注意>

美しいロザムンド・パイクが この映画の中で いろいろな表情を見せてくれいて、本当にすごい演技!!

彼女があまりに美しいからこそ、この映画の怖さがより増します。

映画が終わってからも、
これから、ニックはどうなるのか?
これから生まれた子どもは?
どう育てられるのか?

さらに、ニックの双子の妹のマーゴもニックを救いたいと思うが、なすすべもない状態に陥ってしまう。

ニックを置いて 自分だけ助かろうという性格ではないマーゴなのだから、必然的に、巻き込まれてしまうことは誰の目にも明らか。


映画の中の前半で、エイミーは、あんな風にはなりたくない夫婦として、「猿回しのように夫を操る妻」と言う。

皮肉にも 結局ニックは、エイミーに操られてしまうことに・・。
ここで、皮肉にも と書いたももの、<あんな夫婦にはなりたくない>としてエイミーの口から語られた内容は、 エイミーのニックへこれから始まるゲームへのヒントだったともいえるのではないでしょうか。

 

今後、たとえ、ニックがエイミーから一時的に逃れられたとしても、ニックの浮気によって今回の復讐劇が始まったのだから、今度エイミーを裏切ったら、どうなるのか。

今のニックにとっては、メディアには仲睦まじいというウソの夫婦の姿を演じることしか選択肢は考えらない。

この映画でのニックは、エイミー殺害の容疑者としての疑いは晴れて死刑は免れたけれど、エイミーとヨリを戻したあとのニックのこれから先は一生囚われの身になってしまいます。


これから先、どんな災難がふりかかるのか、その未来のほうが恐ろしく感じさせてしまう、それがこの作品の素晴らしさだとも思います。


この映画を振り返り、そもそもニックが浮気しなければよかったんじゃないか? という疑問が沸き起こってきます。

映画の中でも、ニックが浮気したこと発端になり、エイミーが失踪するような描かれ方をしていますが、いやいや、このエイミーなら、ニックが浮気していなくても、きっと浮気するように仕向けていきそうな感じもします。

過去、彼女が付き合っていた彼は、ストーカーや、接近禁令がだされるわけですから・・

エイミーは、こういった類のゲームが好きなはずですし、これからもきっと、怖いゲームを周りに仕掛けていくはずです。

冒頭に、ニックとマーゴが共同経営する、「The Bar」で、 <人生ゲーム>をしている場面もあります。

エイミーにとって、ありもしない事実をでっちあげて、その人を陥れる、これが彼女の【ゲーム】ということを最初に、暗示させているようです。

 

それから、映画のタイトルの『ゴーン・ガール』 (GONE GIRL) について。

GONEは、行ってしまった・・・という意味なので、失踪したニックの妻エイミーのことをさしています。

ただ気になるのは、映画の中のエイミーは、もうすでに立派な女性。
なのに、なぜ LADY でも WOMAN でもなく、GIRL をタイトルに使うのか。


察するに、エイミーの両親からすると、エイミーはいくつになっても、自分たちのかわいい愛すべき自慢の娘であり、児童文学小説の中の主人公のエイミーでもあってほしい願望があります。

エイミーの両親は、今のエイミーの中に、自分たちの理想の娘の姿を追い求めていますが、GIRL のような純粋で無邪気な心をもつエイミーはもういないんだよ、 ほんのちょっとの カケラさえ残っていないんだよ などと、 両親、特に母親へのメッセージとなるようなタイトルだと思っています。


なぜ、特に母親と書いたかというと、エイミーのお母さんは、エイミーのことを主人公にした児童文学作家のため、いつも、作品の中の エイミーのように 完璧な 女の子 になることを強要しつづけていましたし、その親を喜ばせるために 心で反発しながら、表面的にはずっと従い続けていたエイミー。

そのことは、例えば、絵本の中のエイミーの結婚パーティで、エイミーのお母さんは白のスーツを着ていて、エイミーの黒の洋服をみて、白を着てほしかったと伝えます。

現実のエイミーにも、絵本の中のエイミーのように 純粋な心(白色)をもつエイミーであるように演じさせますが、現実のエイミーが身に着けたのは黒の洋服。
そこも 親に対する 反発だったり、エイミーの心の闇 が見え隠れしているような気がしました。

この映画では、エイミーを怖い女性として表現していますが、そのエイミーを作ったのは、エイミーの母親の空想の世界の広がりと勝手な暴走とその大きな圧力。
本当のエイミーの心は母親に無意識に支配されたことにより、最初は小さな粒のような闇が生まれ、それが年月とともに、大きくなり、やがて、その闇がエイミーを乗っ取ってしまって、暴走していく。

エイミーに対しての怖さもありますが、エイミーは、母親の期待と虚栄心のために、心に少しずつ少しずつ闇を抱えてしまいますが、エイミーの心の闇にまったく気づいていない母親に対しても、わたしは怖さを感じます。

 

メディアで流れる美しく幸せそうで誰もが羨む夫婦。
でも、その実態は? 


映画の中でもナレーションをエイミーが語ると、どこまでが本当であり、どの部分が彼女の作り話なのか、 混乱してしまいます。

もちろん、こうやって観る人を混乱させるためでしょうけれど・・・。

「結婚相手は、いったい何を考えているのか わからない」これも映画のテーマとなっていますが、そのほかに、「果たして何が事実なのか?」「本当だと思っていることでもそれが本当とは限らない」ということもテーマとして投げかけられているように感じます。

 まあ、とにかく 色々と想像を掻き立てさせてくれる興味深い作品です。

まだ観ていない方は 機会があればぜひ~

追記)
この映画を観て思い出すのは、1987年のアメリカ映画でマイケル・ダグラス主演の 『危険な情事 (字幕版)(Fatal Attraction)』
これもかな~り怖かったです。

旦那さんにはこの『危険な情事』を見せておくといいかもです(笑)

 

映画おすすめ度:💛💛💛💛💛


この映画『ゴーン・ガール』の作者は、アメリカの推理作家のギリアン・フリン(Gillian Flynn)。

映画は、2014年の12月に日本でも公開されていいますが、原作本の邦題も
同じタイトルの『ゴーン・ガール』

小学館より2013年6月に出版されています。
原作とは違うところもあるとか・・


【参考】
💛💛💛💛💛・・ 最高!!
💛💛💛💛 ・・・ GOOD!
💛💛💛・・・・・まあまあ普通